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それから1年、一人になった僕は偶然、駅で彩を見かけた
髪をショートに切り、まえ髪も短くて、颯爽と歩いていた
じっと見ていた僕に気づいたようで、小走りにこっちに来てくれた
お久しぶりです
わたし、本当はこんな感じが好きなんです
あの時、無理して合わせていたんですよね
別れてからしばらくは見返してやる!と思って生きてきたんですけど今の彼はそのままのわたしでいいんだよと言ってくれました
なぜそれに気が付かなかったんですかね
若かったから仕方ないかな?
見返すとか後悔させるとかバカですよね
あのときはごめんなさい
それではお元気で
彩はそれだけ言うとさっさと行ってしまった
また、やり直さないか?
その言葉は、声にならず僕の心の中でつぶやくだけで消えて行った
あたりまえだよな
こんな男
苦笑いをしてみたけど心は全然晴れそうになかった
僕は一人、重い足で歩き始めるのだった
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