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プロローグ
犯罪の手口が高度化・多様化する現代社会に対応するため、財務犯罪や薬物犯罪、サイバー犯罪といった高い専門性を必要とする犯罪捜査において効果的な捜査手法を確立し、技術力を一層高度化することのできる警察官を求めている。
化学や電子工学、コンピュータといった分野で有用な経験を積み、専門的な知識・技術を備え、一定の資格や民間における職歴を持つ人を、警視庁で幹部警察官“特別捜査官”として、登用している。
コンピュータ及びインターネット用のセキュリティ関連製品の開発・販売を行っている日本最大手企業 マイクロスターで6年間セキュリティソフトの開発の仕事をする傍ら、サイバー救急センターで電話対応や現場に駆けつけ、実務経験を積み、ITストラテジスト ・プロジェクトマネージャー ・データベーススペシャリスト ・情報処理安全確保支援士・システムアーキテクト ・ネットワークスペシャリスト ・システム監査技術者 ・技術士(情報工学部門)などの、情報処理に関する高度な知識及び技能を認定する国家資格も取得した。
警視庁特別捜査官採用試験に合格し、サイバー 犯罪捜査官警部補 (3級職)に任に就く事ができた俺は、手帳に挟んで1枚の写真を眺め、物思いに耽る。
10年前に自ら命を絶った妹、愛花の無念を晴らすために、俺はサイバー犯罪捜査官になった。
俺は匿名だからとSNSで誹謗中傷をする奴らを絶対に赦さない。
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