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YouTubeとニコ生でシンガーソングライターをしていて、ノベコミポリスに小説投稿してるだけなのに、朝の情報番組で話題に取り上げられていたらしく、顔がひきつる。
『鈴宮伽音はスバル小説新人賞受賞し、芥 川賞もしくは直 木賞を受賞するのかっ!!』
ほっといて欲しい。小説藝賞の最終選考で候補作品に選ばれたとメールで連絡がきた。
嬉しい気持ちがある反面、こちらは発表の時に候補作品の発表があり、その時に色々騒がれそうで考えるだけで怖い。
こっそり小説を執筆し、スバル小説新人賞と小説藝賞に応募していた事に対して、母からお咎めはなかった。
『おめでとう、伽音!!スバル小説新人賞と小説藝賞の両方を受賞して、芥 川賞と直 木賞をダブルで受賞できたらいいね!!』
スバル小説新人賞の第1選考を通過しただけなのに、母は大喜びして残業せずに帰ってきて、私に抱きついてきた。
そして、この日は家族5人、グランドプリンセスホテル京都で食事をする。
遥翔兄が初めてEスポーツで優勝した時は、父が大興奮でしばらく興奮が冷めない状態だった。
今は、遥翔兄はどの競技でもBest5に入るのが当たり前だから、祝杯をあげる事はない。
母はスバル小説新人賞と小説藝賞を両方受賞すると思ってるようだった。
小説藝賞は10月上旬、スバル小説新人賞は10月中旬に結果がでる。
その日が訪れる事が、怖くてならなかった。
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