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「……お前の妹も、初日再生回数と累計再生回数で世界歴代1位を叩きだしてなかったか?」  須藤は認めてないが、須藤の妹も芸術的才能があると思う。  YouTubeでチャンネル登録し、新曲が配信されるたびにチェックしている。  CGグラフィックの美しさもさながら、楽曲もハイクオリティで透き通った抑揚がある高音の可愛らしい声をしてる。 「メジャーレビューしてないから、曲をダウンロードできないからYouTubeで聴いてる奴がいるからだろっ」 「ーーそういえば、スバル小説新人賞を受賞しそうなんだっけ?昨日、ヤプトピで取り上げられてたな」  テレビでニュースを観る時間がないから、スマホでヤプトピをチェックしている。  芸能ニュースで“鈴宮伽音、スバル小説新人賞候補作に名が”と取り上げられていて、さすがだと感心した。  ノベコミポリスで楽曲にちなんだ短編小説を投稿していて、それもサイト登録しフォローしてるから新着通知がきたら読んでた。   「スバル小説新人賞だけでなく、小説藝賞も候補作に選ばれた。あの手のコンクール、受賞したら本名と実年齢と自身を曝け出さないといけないだろ。本人、CGキャラクターでずっと活動していくつもりだったから、かなり焦ってる。俺も……熱血なファンや才能にやっかみを抱く輩にストーカーされ襲われたりしないか心配だったりする」  ファンがモンスター化する事がある。  だが、それ以上に成果をあげてる事を妬み、姑息な手で陥れようとするライバルの方が恐ろしい。    
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