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 通っている国立中高一貫校の校長と教頭、担任に時間を作って貰い、小説藝賞とスバル小説新人賞の授賞報告と、中学1年の時から鈴宮伽音という名でYouTubeに動画とノベマガポリスに小説を投稿していた事を伝えた。  広告収入は1円たりとも受け取ってない事から校則違反にはならず、停学処分にならずにすみ、ほっとする。 **** 『鈴宮伽音って、須藤遥翔の妹だったんだ』 『ーーという事は、任天堂とクエッションの御令嬢。だから、楽曲のクオリティが高いんだ』  小説藝賞の授賞式。雑誌小説藝の冬号で受賞者の発表が、されていたため、私の受賞は事前に公になってる。 「ーー小説藝賞の授賞式にこんなにマスコミ、集まるんだ……」 「来るだろう」  カメラのシャッターと常にビデオカメラに追われていて、緊張が走る。 「鈴宮伽音が本人が出てくるんだから、いつもより多いだろうな」  藍色のフォーマルなワンピースを決め授賞式に臨む。    出版社経由でテレビ局などのメディアからの取材依頼がきていて、本の宣伝兼ねて受ける事になり、嫌でたまらない。 「鈴宮伽音です。このたび、わたくしが執筆致しました“匿名SNS”を小説藝賞に選んで下さりありがとうございます……」  授賞式の最後に受賞コメントを求められ、作品の選評に対してのお礼と作品に対するエピソード、そしてこれからも小説を書き続けていきたいと言葉にした。
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