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「須藤、久しぶり」
授賞式が終わった後、すぐに京都に戻るつもりだった。
「土屋、休みのとこ、すまないな」
タクシーで赤坂警察署に連れてこられ、生活安全部のサイバー犯罪対策室でYahaaニュースの小説藝賞受賞した事に関する記事に書かれたアンチコメントに対する被害届を提出する。
「Yahaaさんは仕事が速いのですぐにアンチコメントしたユーザーの電話番号を署の方に連絡が入ります。電話番号から発信者を突き止め、刑事告訴を行います」
ノートパソコンを開き、記事のコメント欄を印刷し、アンチに黄色のマーカーを引く。
同じ人がアンチコメントを何度も書いていて、コメントの数が2時間の間に458件もあった。
「……アンチコメント書いてるユーザーは12人。アンチコメントに対する援護ユーザーが多い」
赤坂警察署内の刑事さんが、アンチコメントの整理をし、YahaaにFAXを送る。
「3日間、追加のコメントのチェックを行います。その間にアンチコメントを書き込んだユーザーも追加で刑事告訴しますね。で、アンチコメントの削除依頼はどうされますか？援護ユーザーも多くいますし、このままにしますか？」
「削除依頼に関しては、こちらからYahaaさんと話し合います」
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