AJURNAMAT【アヤーナマット】

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気づいたら全然知らないところにいた。。ー なんだかひどく殺風景で寂しい場所だ。あれ、私は今まで何をしてたっけ。全然思い出せないが悲しい気持ちだけは残っている。 ずっと向こう側にはきれいな山がある。 その周りに花がたくさん咲いてるみたいだ。 「ああ、私 何かすごく大切なものを探していた気がする。」 『そうだよ』 知らない声がする。 『それがないとここから先へは行けない』 その声のする方へ向かおうとするが 足がもつれて動かない。 気が遠くなる。分かる。夢から覚める。 また同じ夢を見た。これで何回目だろう。そのたびに涙を流しながら 起きる。起きた直後は苦しいくらいに悲しい。 でもそんな気持ちも顔を洗ったり、ご飯を食べてるうちにすっかり消えていくが今日は珍しくしばらくたっても悲しい気持ちを引きずっていた。私は考えても仕方ないから外へ出かけることにした。 日差しが強い。夏真っ盛りの日中は倒れそうになるくらい暑い。 私は川沿いの道を歩いて図書館を目指す。 図書館は冷房が効いていて涼しい。夕方になるまでここにいよう。 そう決めた私は今日読む本を物色する。 小説コーナーにいく途中に旅や自然関連の本がある棚を通った。 前は良く読んでいた。世界遺産や秘境、特に私は世界各地の先住民族の 人たちの本が好きだった。その考え方や生き方にとても共感する。こんなふうでありたい。自然と共存して生きていきたい。 私は久しぶりにその中の一冊を手に取り、席へもどる。 アラスカの自然や動物、オーロラを撮る写真家の人の本だ。 ページをめくると、信じられないくらいキレイなオーロラが目に飛び込んできた。この写真を撮るためにかまくらを自分で掘り、何週間、何ヶ月とオーロラが現れるのひたすら待ち続ける。なんて途方もない作業なんだろう。 そしてなんて尊いのだろう。私は夢中になって読みふけった。
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