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それからポンプを混じえて話しをしているうちに残りのメンバーも続々と集まってきた。
全員が集まったところでどのモンスターを倒しに行くか話し合いが始まった。
その結果、火の素材が欲しい人が多いから火竜を討伐することに決まった。
準備を整えた人から順番にダンジョンへ向って出発する。晴臣も火属性に耐性のある装備へ切り替えた。
「晴臣さん一緒に行きません?」
「いいですよ。ラピスラズリさん準備は?」
「整ってますよ」
ラピスラズリはスピード重視の魔法剣士。氷属性の武器に変わっている。ギルドホームを出たあと他のプレイヤーで賑わう町を肩を並べて歩く。
「晴臣さんはどうなんですか? INしてる時間長いですけど……学校大丈夫ですか?」
「僕は元々落ちこぼれだから少しくらい成績が下がっても問題ないよ」
「それは、別の意味で問題があるよーな……」
ボイスチャットではラピスラズリの顔が見えないが、呆れ笑いをしていそうだ。
本来リアルな情報を詮索するのはタブーだがコレくらいなら良いだろう。それにラピスラズリはコッチの素性を知らず顔も見られない。現実では言えないことも言える。
「あー……でも少しだけ。少しだけ」
「何かあったんですか?」
「幼馴染がいるんだ」
琉璃の顔を思い出した。自分から距離を置いたのに心配するなんて身勝手が過ぎるかもしれない。
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