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「その幼馴染の様子が少し変なんだ」
「変? 変ってどんな風に?」
「成績が下がったし、少し眠そうにしている」
取るに足りない事項でそれだけと思われているだろう。
「その幼馴染さんに理由を聞いてみました?」
「いや。実はその幼馴染とちょっと疎遠で……」
「それなのに相手の心配を?」
「幼馴染の子は僕なんかよりずっと凄い人間で……。勉強もスポーツも出来て可愛いくて皆からも期待されてて。そんな凄い人と一緒にいると自分の惨めさが際立って見えて……それが嫌で。だから距離を取った。だからその人に嫌なことをされたとかじゃないから少し気になるんだ」
ラピスラズリは「そう、良かった」と呟いた。その声からは安堵しているのが伺えた。
ケンカ別れとか相手を傷つける言動をしたとかでないと分かり安心したようだ。
ゲーム内でしか繋がりのない他人の話を真摯に聞いてくれる。ラピスラズリという人間の優しい一面を見つけれた。
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