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「あんた知らないの?Y君、去年の四月に亡くなったんだよ」
「そんなはずないって。だって今日、Yから連絡が来たんだよ?」
慌ててスマホを母親に見せる。画面には確かに、Yとのやりとりが残っている。
母親はしばらく怯えた様子で、画面を何度もスクロールしていた。それから、
「お墓参り……」
と呟いた。濡れた目で、Kにスマホを返す。
「昨日行った霊園ね、Y君のお墓もあるのよ」
Kの背中に、冷たいものが流れた。
Yは墓参りをしていてKを見かけたのではなかったのだ。
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