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「「早っ!? (汗)」」
ザルクはラシルからリストを受け取ると一覧する。
「かなり本格的だけど大丈夫なのか?」
ザルクの問に僕は頷く。
「大丈夫さ。作って直ぐに空間魔法にしまうから。裏方に同じ魔法が使える人が居れば
預けることが出来るし、僕も隙きを見て手伝うよ」
「そうか···それは心強いな」
「店側に出る人! 集まって〜!」
ウェレアの掛け声にラシル達は移動する。
男子はウェレア、女子はフェリカに集まった。
「んじゃ、みんなは楽な大勢で居てくれな♪」
そう言ってウェレアはヴィケオアを一瞥する。
彼は頷くと全員が影がウェレアに集まった。
「ふむふむ···みんな良い体してるねぇ〜♪ 執事服を作るのに俄然やる気が上がる〜!」
そう言いながらサラサラと紙に全員の採寸を書く。
「ユニバルくんの魔法もすごいですが、影から情報を読み取れるナッシアナくんも優秀ですね」
ザルクの言葉にウェレアは動揺する。
「はぁ!? こんなのすごくないし! 専門の人が百倍すごいし! 僕は簡単な採寸をやっただけさ」
「そんなに動揺しなくても」
「うぅ〜···///」
褒められ慣れてないのか恥ずかしがるウェレアを慰めるヴィケオア。
((ユニバルくんがナッシアナくんの頭を撫でられてる!? ///))
女子の大半がその状況にときめく。
「あ〜ぁ···これは知〜らない(汗)」
(これから2人が大変だなぁ〜···手助けしたいけど八つ当たりは嫌だから諦めよう(汗))
この状況に気付いたサナとラシルは見知らぬ振りをする事に決めた。
その後、ウェレアはフェリカと共に布地を買いに行く。
学園祭までクラス一致団結して準備を着々と進めていき、そして遂に衣装合わせの日が来る。
「お待たせ〜♪ 僕とルナベスさんと協力して作ったからかなり良いのが出来たよ!」
「サイズを···詰めるのは······任せて」
ウェレアとフェリカの言葉にみんなが盛り上がる。
最初は女子から。
メイド服を着たサナ達を見て男子達は唖然とした。
((か 可愛いー!! ///))
男子の内心の叫びが一致する。
「本当に手作りとは思えない完成度ですわね」
ウーノの言葉にウェレアとフェリカはハイタッチする。
次は男子。
「さぁさぁ! お待ちかねのお嬢様達に僕らをお披露目しよう♪」
「ハイテンションだな、ウェレア」
はしゃぐウェレアにヴィケオアは少し笑う。
「しかし執事服をかなり凝った作りですね。一人ひとりの衣装が全く違う」
「まぁ···一番人気になるだろう僕達にはお似合いな衣装ですね」
「そうだな♪」
ラシルとザルクの言葉にキース達は頷く。
仕切りから出て来た彼らを見た女子達から悲鳴の嵐になったのは言うまでもない。
そして当日。
「これが学園祭中に提供する料理達だよ」
ラシルは空間魔法から料理を出していく。
「ケーキはそれぞれ皿に置いてあるからそのまま持っていっても大丈夫。
クッキー類は人数分に調整してくれ。足りなくなったらいち速く僕に報せてくれ」
「「了解!」」
裏方の返事にラシルは微笑む。
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