彼は葵聖、小説好きの大人しい感じだけど、ちょっとカワイイ

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彼は葵聖、小説好きの大人しい感じだけど、ちょっとカワイイ

 学校へは家から相鉄線に乗り、星川駅で下車、市営バス25系統に乗り継いで、桜丘高校前で下車。  バスの車窓から見える桜並木は満開。新学期に向けて、とても清々しい気分にしてくれた。  学校の正門を潜り抜けると、友達から声がかかった。 「あ、りんね~! よかった、新クラス一緒だよ。これからもよろしくね」  目をパッチリとウインクさせ、とびきりの笑顔を向けてくれた。  友達の絵里だ、バレー部の同級生。バレー部の先輩と去年のクリスマスから付き合っている。余裕の笑顔がちょっと悔しい。   「絵里、幸せそうね。去年からいいことばかりで、羨ましいわ」 「何言ってるのよ、りんね。校内1,2位を争う美少女のくせに。理想が高すぎるんじゃない?」
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