∞GIRL > インフィニティガール

彼は葵聖、小説好きの大人しい感じだけど、ちょっとカワイイ

「理想……はないんだけど、人を好きになるって、どういうことか、よくわからないのよね」

「それは……なんとなくいい感じ？　みたいに思う人と距離を短くしていけば、自然と好きという気持ちに変わったりするものだから。気になる男子とかいないの？」

「色々目は配っているつもりなんだけど、誰も話かけてこない。何がいけないんだろう？」

　絵里は怪訝そうな顔で、ひそひそ話をしてきた。

「あのね、りんね。あなた自分の事がよくわかってないのかもしれないけど…容姿端麗、スポーツ万能、理想の体形、眩しすぎる笑顔。近づきがたいものがあるということ、忘れないで。みんな、いつか芸能プロダクションにスカウトされると思っているからね」

「そうなんだ……どう変われば、気軽に声をかけてくれるんだろう？」

「うーん、まずはいつもと違う環境が必要ね。後はちょっとバカっぽい演出をしてみるとか？」

「バカっぽい？　私そんな頭いいとは思えないけど」