一章◆お見合い

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購入したメガネを早速かけて、杏奈にお披露目をする。 「どうでしょう?」 「うん、いい感じです。よく似合っていますよ。」 「さすが杏奈さんですね。建物のデザインを手掛けているだけのことはあります。」 「えっ!それを言うなら広人さんだってデザイナーでしょ?」 広人があまりにも真面目な顔をして言うので、杏奈は思わず盛大に突っ込んだ。 「あ、そうでした。あはは。」 屈託なく笑う顔に、杏奈は胸がドキっと高鳴る。 広人の笑顔は優しくて、そしてとても可愛い。 男性でもそんな風に笑うことができるんだと、感動にも似た感情が渦巻いた。
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