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『●月●日 晴れ
小説を書いている時だけは、かなしいことを忘れることができます。
ぼくはぜんぜんイケメンじゃないし、かけっこもはやくないし、せも大きくありません。
でも、お話を書くことはできます。ツニッターではたくさんの人にばかにされたけど、きっと誰かのおはなしにそっくりだったりするのかもしれないけれど、ぼくはそのお話はぼくにしか書けないものだと信じたいです。
そして、いくらへたくそでも、小説家になりたいという夢はあきらめたくありません。
ぼくは悲しくて苦しくて、おばあちゃんにそうだんしました。
まだはずかしいから、お母さんには小説を書いていることをないしょにしているけれど、おばあちゃんにはお話することができます。
おばあちゃんはぼくが泣いている時も、おこったりしません。男の子なのに泣くな、とか。ネットのせかいのことなんだから気にするなんておかしい、とか。おじいちゃんみたいなことは言わないので、うれしいです。
おばあちゃんは、言ってくれました。
「さいしょは、どんなに凄い作家の人でも、へたくそから始まってるんだよと。
へたくそだけど、お話を書くのが好きだから小説を書き始めたんだよ。みんな、最初はへたくそで、そこからどんどん上手になって今のすごい人達がいるんだよ。
それなのに、どうしてみんな下手な人や、始めたばかりの人を馬鹿にするんだろうね。
へたくそな人は書いてはいけないなんて言ったら、今のすごい人達の作品だってこの世界にはないはずなのに。
そういう人達は、くやしがっているだけなんだよ。自分も小説を書いているのに、なかなか作家になれないから、新しく作家になろうとする人をやめさせたいんだ。新しい人がきて追い抜かされたら悔しいから、そういう人たちをけおとそうとしてるんだよ。
だから、涼太も気にしなくていい。たしかに、小説家だけで、ごはんを食べていくのはむずかしいことかもしれないけれど。小説家になりたいと、子供や、始めたばかりの人が思ってはいけないなんてことはないよ。
そういう人達をもっともっとくやしがらせておやり。
すごい作品をたくさん書くようになったら、その人達も、だれも文句は言えなくなるよ。とても長い道のりかもしれないけれど、おばあちゃんは涼太の夢を応えんするよ」
ぼくは、最高のおばあちゃんに恵まれました。
おおばあちゃんがそう言ってくれたので、まだまだなぼくだけど、もっともっとがんばれるような気がしました。
おばあちゃんのことを考えながらがんばったら、今日は二千文字書くことができました。
もうちょっとしたら、SNSにアップしようとおもいます』
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