悪魔の微笑み

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 ─────  ────  ───  店長は最後まで俺たち雇われホストの為に頑張ってくれた。  しかし──自粛警察には敵わなかった。  その日は何とかなったものの奴等はあらゆる手段で重箱の隅をつついてくる。数日も経たないうちに店は強制休業に追い込まれてしまったのだった── 「みんな、すまない……この未知のウイルスが落ち着くまで店の営業は再開できそうに……ぐはっ!」 「てんちょぉぉぉぉ!」 「はは、オーダーメイドのフェイスガード……無駄になっち、まった……な」 「てんちょぉぉぉぉ!」  店長は最大限に僕たちの為に持てる力を全て出し尽くしてくれた。胃に穴が開こうが、切れ痔がイボ痔にメガ進化しようが最後まで努力してくれた……。 「みんな、俺の力が及ばず本当にすまない。──仕事が無くても悪さだけはするなよ」 「店長……ううっ……」 「泣くな! また必ず再開させる!」 「「はい!」」  だが、何日、何週間、何ヵ月、いつ店が再開できるかは未定だという──
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