4人が本棚に入れています
本棚に追加
……グッフェッ!!!
(ヤッバい!!……痛い……!!!)
ビールが変なとこに入ってしまって悶絶する。
「おい大丈夫か!意地汚く焦って飲むからだよ」
奢りだと思って……とブツブツ言いながらも新しいオシボリを貰ってくれるサトハル。
「何ですか!」
「……何がだよ」
「……大事な、話」
まさか……と思いつつ、ドキドキする私。
「……あぁ、いやさ打診あったんだわ……俺」
大事な話を焼き鳥頬張りながらするサトハル。
「え?打診?俺?」
「ススキノ寄りに、もう一軒新しい店出すんだと。……それで、俺に新店の店長をやってくれないかって」
(……なんだ、仕事の話か)
ドキドキして損した。
「……やればいいしょ」
今日はなんだか気持ちが忙しい、飲もう、食べよう。
「何怒ってんだよ」
「怒ってないよ!」
の声は、確かに怒ってた。
「いやさ、それで……優月お前も一緒に来ないか?」
私の焼き鳥を口に運ぶ手が止まる。
「……ハンレ!?」
何で、と言いたいつもり。
「これでもさ、店を一つ任されるとなると……ちょっと怖気付くわけ。でもそこに、気の知れた優月が一緒に来てくれると正直、助かるんだわ」
「お前、忙しい時ほど店回すの上手いし。早川も育って来たろ?店長にも、渋々だけど……了承して貰った」
見た事ない位、真剣な顔をするから……茶化す事も出来ない。
でもサトハルが私の事をそんな風に見ててくれたんだと思うと、正直嬉しかった。
最初のコメントを投稿しよう!