響味津々！

十五．「百花繚乱ー華麗なる花の世界ー」

『緊急事態発生！ 緊急事態発生！ 心が栄養失調！ 心が栄養失調！ 至急外出と心の栄養を要請！』

　度重なる緊急事態宣言と自粛自粛自粛……でもう心は死にそうです。それでも11日までだと言うし、それに伴って美術館もまた開けると言うじゃないですか。嬉しかったですよ。……それなのにたった1日で撤回されたこの無念と悔しさが分かりますか！！？ これをきっかけに完全に心の栄養は枯渇しました。早くワクチン打ちてー！

　もう何を楽しみに生きていけば……ともうやけくそな気分でTwitterを見ていたら……なんと対策を取って開けている美術館を発見！ よし、行くっきゃない！！ とやって来たのが恵比寿駅にある山種美術館です。開けてくださり、大変感謝申し上げます。美術館の人は読んでいないかも知れませんがそれでも。そしてTwitterをやっていて良かったと心底思いました。

　山種美術館は今、「百花繚乱ー華麗なる花の世界ー」と称して近現代の日本画を展示しています。文字通り花だらけです。芍薬牡丹桜梅花菖蒲楓向日葵薔薇藤……日本で愛されている花は全てあると言って良いと思います。向日葵があるのが意外でしたが、こちらは白樺派と仲が良く、志賀直哉の書簡にも名前が残る梅原龍三郎による絵でした。従って数少ない洋画です。また花といえば鳥もつきものですが、鶴鷺雀鴨孔雀……と沢山います。

　こちらは展示の目玉で唯一写真撮影が可能だった『四季花鳥』で上から春夏秋冬です。春の花は紅椿と白木蓮なのですが、簡単に桜じゃないところがなんか良いですよね。鳥については分かる鳥とそうじゃない鳥がいて……勉強不足で申し訳ないです。この絵を見て自由律俳句も読んだのでそちらも見てね←ゲスい宣伝。

　見終えた後はカフェに入りました。と言うのは山種美術館はオリジナル和菓子を作っているんです！ それも楽しみだったんですよー。5種類から1種類選べまして私が選んだのは、

「百花」です。これは牡丹の花を表しているんだとか。他の4種は蓮の花、紫陽花、泰山木、伊勢物語の「東下り」からインスピレーションを得たもので5種類全てをコンプリートしたい！

　いやー天気はイマイチだけどひさしぶりに美術館に入って美しいものを沢山見られて美味しいものを食べられて幸せでした。早くワクチン打ってマスク無しで自由に出かけられますように！ えいえい、おー！