おまけその1.私が考えた日本魔法界

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おまけその1.私が考えた日本魔法界

・魔力の有無は7歳の時点で「人ならざるものが見えるか否か」で判断される。前者は家に残されるが、後者は「徒人(たびびと)」として赤ん坊に変えて人間界(私たちが住む世界)に捨て子として送られる。一方で神への供物として捧げられることもあった。稀に大人になってから力が現れる徒人も居たが多くは記憶操作をされた上で魔法界に戻されるか抵抗して殺されたりした。 ・魔力の有る11歳までの子どもは「見鬼(けんき)」と呼ばれ、受けた訓練や専門魔術によって呼び名は違う。まとめる時は「魔術師」と呼ばれる。「魔法使い」は自然の理を覆すほどの力を持った人間だけが神々から呼ばれる名前なので人間は畏れ多くも使ってはいけない。 ・日本魔法界は人間界と繋がっておらず全くの別次元に存在する。原則両世界の行き来は出来ず、神職や幕府の限られた者しか許されていない。他の魔術師がやったら即処刑(魔法界の存在が明らかになると困るから)。 ・天皇制。御所は島根、離れは三重。「朝廷」と呼ばれる。ただし魔法界の天皇は天津神では無く、国津神の子孫。神々に関わる一切を引き受ける。天皇の補佐は神と天皇が決め、名指しされた家は家族全員を出雲に連れて行く義務が有り、一度名指しされた家の者は全員神職に就かなければならない。朝廷内部は人間界の藤原氏が実権を握っていた時代並みにドロドロしている。 ・魔術師のための政治は幕府が行う。場所は東京でトップは将軍。直接政治を行うが世襲制では無いので将軍という名前の総理大臣っぽい。所詮人間なので政治的癒着はほとんどない。 ・日本魔法界のヒエラルキーは上から神、神に仕える精霊、生物、魔術師で人間が最下位。神々の言葉や要求は絶対で有り、人間が畏怖や尊敬の念を持つのは当たり前。人間が上位の3柱を傷つけたり、操ったり、殺したりすることは論外で有る。現代では考えられないことだが一時代前は裁判無しで本人を含めた一族全員が天罰を下されたり、魔法生物に喰われたりした。日本魔法界だったらマルフォイ一家は2巻で滅んでいる。 ・日常的に魔術を使う時に言葉を用いることは禁じられている。何故なら言葉にすることで「強制的に、なんとしてでも事を成し遂げる」という強い縛りが生じるから。言葉を使う機会は害をなす魔や邪を祓う時、神事の時などに限られた。よって日本魔法界で最初に学ぶのは無言による術の発動で有り、ハリー・ポッター世界とは逆。 ・屋敷しもべ妖精が行うような雑用をこなすのは人型の紙人形で有り、その任務が終わるとすぐさま紙に戻る。家の小間使いや使用人、職場の雑用係、郵便や新聞飛脚の大多数がこの紙人形。紙人形は魔術を使えないので見分けるのは簡単。 ・魔術師の血統は人間との血が入る混血と徒人の両親を持つ見鬼が1番崇められる。ハーマイオニーが頂点。よって魔術師同士から生まれた子どもが1番侮蔑される傾向に有るが、その血統を長く続ければ逆に畏怖の念を持たれた。 ・徒人から生まれた見鬼は7歳の誕生日を迎えると幕府が神職の命令を受けて魔法界に引き取りに行く。その時両親の記憶は操作される。これをきちんとやらないと徒人が騒ぎ出したり、精神病院に連れていかれるなどするのでこの任を受け持つのは力の高い者に限られる。 ・手ぶらで、しかも無言で大抵の魔術を使えるので杖や道具に頼らざるを得ない西洋魔法界を内心馬鹿にしているし、魔法生物を虐げるところにはドン引きしている。
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