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四十.「THE GREATS スコットランド国立美術館 美の巨匠たち」
コロナ以前以後を問わず海外へ旅行するのは結構ハードルが高い物です。治安も心配だし、トラブルが発生しても基本的には自分でなんとかしないといけないし、まず第一お金が無い。でも海外に行かないと見られないものってたくさんありますよね。建造物とかその国の美術館に所蔵されている絵画とか……
今、東京都美術館では世界で指折りの西洋絵画コレクションを有することで名高いスコットランド国立美術館の所蔵品が観られます。これで貴方もスコットランド国立美術館のお客様!?
ルネサンス、バロック、グランドツアーの時代、19世紀の開拓者の4章に分けてラファエロからゴーガンまで。またイングランド絵画とスコットランド絵画の名品も展示されています。恥ずかしながら英国画家に明るく無いので初めて聞く画家ばっかりでした。あまり宗教画や肖像画が好きで無いので余計にそう思います……
ポスターの絵画は18世紀英国における最大の画家ジョシュア・レノルズの作品です。この女性たちは三姉妹で大叔父ウォルポールの依頼で製作されました。肖像画を残せるのは裕福な者の特権です。肖像画のおかげでその人が確実に昔、私たちと同じように生きていた、と分かるのはきっと良いことだと思います。
「19世紀の開拓者」ではやっとモネやミレイといった知った巨匠の作品が登場します。この頃になると宗教画は影を潜め、風景画が多くなります。最後の作品は世界中を旅したチャーチの手によるものでナイアガラの滝を描くことで自然の雄大さと人間の小ささを描いています。
……うんわ、写真撮るの下手くそ←
どこに人間がいるか、分かるでしょうか? ヒントは「人間は展望台に居ます」
人間が誕生して以来、山ほどの絵画が描かれました。絵によって思想を、人の人生を、世界の美しさ、または残酷さを世に残そうとしました。その目的は今なお果たしている途中です。絵は写真と違って画家その人の特徴も表れています。絵を遺すということは画家の人生を記録に遺すということです。それはまるで幻燈のように後世の人たちの目を捉えては心を揺さぶり、永遠に離れないのです。芸術というのは得てしてそういうものです。これからも、ずっと。
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