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「ここがその森ね・・。」
その森は昼間なのに、異様なほど薄気味悪い印象だった。
「さぁ!助六!!今度こそこの首輪の匂いを嗅いで案内しろ!!」
「何すんだよ~!!」
菖蒲は再び、抵抗する助六に首輪の匂いを嗅がせた。
すると涼香たちの横を一人の女性が横切って歩いて行った。
「お姉さ~ん!僕ちんとデートしよ~!!」
「あっ!!こら待て!助六!!」
「きゃ~!!何よ、このイノシシ!!あっち行きなさいよ~!!」
助六は菖蒲を無視して、物凄いスピードでその女性を追いかけて行った。
「僕ちんと君は運命の赤い糸で結ばれていたんだね!マイスイートハニー❤」
「待て~!!」
そして、菖蒲は助六を追いかけて行ってしまった。
その場に残された涼香と伊吹。
「あのイノシシ何の為に呼んだのよ。邪魔しに来ただけじゃない。」
「とにかく、菖蒲たちはいつ戻って来るか分からない。先に俺たちだけで捜索を開始したほうが良さそうだな。」
二人は森の中へと足を踏み入れて行った。
森の中は足場が悪く、何度も滑りそうになった。
「本当にこんなところに仔猫が迷い込んだのかしら?」
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