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「菖蒲!よくここが分かったわね?」
「ああ!助六の奴に匂いを嗅がせてここまで案内させたんだ!これで帰りもばっちりだぜ!どうやら猫も見つかったようだな!」
「うん!さあ、帰りましょう!」
こうして無事、仔猫探しの依頼は終了した。
そしてその後。
「ミミ~!!無事で良かった~!!」
「ミャ~♪」
少女と仔猫は無事に感動の再会を果たした。
「それで、お嬢ちゃん♪例の報酬の件なんだけど~。」
菖蒲は胡散臭い笑みを浮かべて、少女に言い寄った。
「ああ!これですよね?」
少女は巾着袋から先ほどの小判を取り出した。
「よっしゃ~♪僕ちんの小判も~らい!!」
助六はすかさず、少女から小判を奪い取った。
「あっ!こら、助六!主人であるあたいを差し置いて、なんて図々しい野郎だ!こっちによこせ!!」
「や~だよ!!」
菖蒲と助六は小判の取り合いを始めた。
「やめなさいよ、みっともない!」
涼香が止めに入るが全く意味がない。
そんな様子を伊吹は呆れて見ている。
「みんな、お帰りなさい。」
すると、そこへ昌美がやって来た。
「昌美姉ちゃん!昌美姉ちゃんからも菖蒲たちに言ってやってよ~!!」
「それがね、う~ん・・。」
「どうしたの?昌美姉ちゃん?」
昌美は苦虫を噛んだような顔をしている。
「実はね・・・」
と、昌美が言いかけたとき、少女が口を開いた。
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