第七話 「楊貴妃の秘密を探れ!」

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一方、その頃菖蒲は・・。 「その話詳しく聞かせてくれないか?」 先ほどの女たちに詳しい話を聞いていた。 「あんた?誰だい?」 「あたいは、ピュンピュン丸っていう万屋で働いてる者さ!場合によっちゃあ、その悩み解決してやらないでもないぜ!!」 女たちはどうする?といった具合に互いの顔を見合わせしばらく悩んでいたが、一人の女がようやく口を開いた。 「実は最近この町の長屋に越してきた男がね、もう迷惑だ、なんのって。」 「何が迷惑なんだ?」 菖蒲の問いに女が答えた。 「毎日毎日、訳の分からない音楽を流して歌を歌ってるんだよ。それがうるさくって堪らないんだ。」 「それで、さっき騒音がどうのって言ってたのか~。」 「賭博なんかやってるって噂もあってさ、下手に注意して関わったら面倒なことになりそうで困ってるんだよ。」 「なるほどね~、で、その男はどのあたりに住んでるんだ?」 「お嬢ちゃん、まさか奴のところに行く気かい?止めといた方がいいよ!犯されるよ!」 女は青い顔をして言った。 「大丈夫だって!そのかわり、もしその男を追い出せたら、何か報酬は貰えるんだろうな?」 「おりゃあ、まぁ考えなくはないけど・・・。あんたみたいなお嬢ちゃんに期待できるかね~。」 女たちは菖蒲には全く期待していない様子だった。 「心配ご無用!あたいに任せときな!絶対に、その騒音男とやらを追い出してやるからさ!」 自信満々に答える菖蒲に、女たちは観念したように口を開いた。 そして、男の居る場所を聞いた菖蒲は、意気揚々と男のいる場所へ向かった。 (これで臨時収入がはいるぜ~♪) そして、男が住んでいるという長屋の前に着いた。 「随分とボロッちい長屋だな~。」 男の住んでいるという長屋は、茅葺屋根の貧乏臭そうな長屋だった。 そして、菖蒲が長屋の戸を開けようとすると、菖蒲が開けるより先に戸が開いた。 (なんだ、この男!?デカッ!!) そして中からは青白い顔をした、オレンジ色の頭をした長身の男が出てきた。 あまりの背の大きさに、菖蒲は立ちすくんだ。 そして、男は菖蒲を見下ろすと、気怠そうに言った。 「なんやねん、お前?」 思わず怯みそうになったが、何とか口を開いた。 「あたいの名前は山吹菖蒲だ!ちょいとあんたに用があるんだけどさ。」 菖蒲の顔をまじまじと見た後、男は深いため息をついた。
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