【1章】Underwater

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ㅤえ?酒も飲むの?聞いてない聞いてない。 ファミレスに行くって言ってなかった?言ってない?ホントに? 僕酒飲めないよ?知ってる? ああ、知ってるのね、え?僕の前に出てきたのはナンデスカ?ナマビイル?オトーシ? ㅤてっきり僕はファミレスに行ってご飯を食べながら雑談でもするのかと思っていたので、面食らってしまった。 まあ、別に初めて居酒屋に来たようなウブでチェリーな大学生ではないですから、僕は? 別に怖くないし。ナマビイルだって飲めるし。 ㅤ酒は弱いのであまり飲みたくない、とは思っていたけども。まあ奢られる立場なので文句は言えないな、という言葉とジョッキの泡を一気に飲み干した。 ・・・・・・なんとも言えない苦味だ。 「これは・・・・・・芸術的な苦味だね」 「何言ってんだお前。ただのキリソビールだぞ」 一蹴されてしまった。この芸術を理解できないとは哀れなやつ・・・・・・うっぷ。 ㅤ「ははっ!ㅤごめんごめん急に居酒屋なんかに連れてきちゃって!まあ次からは好きなの飲めよ。俺の奢りだし」 友達(と僕は思っている)はそう言いながらカシオレと生ビールを注文した。隙のないヤツめ。カシオレだって酒だぞ。 ㅤ「で、僕に何か話すこととかあったの?ㅤただ奢りたいだけとは思えないんだけど」 僕が少し睨みを聞かせながら問うと、友達(と僕は思っている)はこう答えた。 「ああ、最近話題になってるアレについて・・・・・・だよ」
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