僕らは…

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琉生がはぁと息をはくと挨拶してきた。 「俺は紫藤 琉生。 よろしく。で、いつ時間空いてる。」 不貞腐れてるなぁ。 「僕は真鍋 樹。よろしく。 ………紫藤くん。」 「いい。琉生って呼べよ。」 「わかった。僕の事も樹って呼んで。まとめて一週間分とかがいいよね。金曜日の夜とかどう?」 不貞腐れてる様子は変わらなかったが「それでいい……頼むな。」とちゃんとお願いされたので悪い気はしなかった。 翌週の金曜日21:00 うわー綺麗な高層マンション。 僕は約束通り。都心の中心にそびえ立つ高層マンションにご招待されたのだった。 あの後、琉生とは連絡先を交換し後日送られてきたのはこの場所の住所とセキュリティのコードそして日にちと時間。それから幾ら連絡をしても返って来る事はなかった。 部屋の前に着くまでに4箇所も暗証番号が必要で凄すぎて絶対、面倒。僕なら住まないなど考えながら部屋に向かう。 そしてチャイムを鳴らした。 しかし反応がない。 えっもしかしていない… 扉の取っ手に手を掛けてみると 空いてるんだけど…… 今までのセキュリティってと思いながら、入って中の様子を確認する事にした。 「琉生……いるか…? 樹だけど…約束してたから来たぞ?」 廊下の電気はついていたが 奥の部屋は暗かった。
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