サラダがメインになった時

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「さっ!サラダたべよ?」 廉が優しく私に勧める 「美味しい!」 やっぱり美味しい!幸せの味! 「やっと笑ったね?」 と言って廉は私の頭に手を伸ばし クシュクシュと撫でた 次に運ばれて来たお皿を置かれた時 「おめでとうございます」 「えっ?」 「俺、料理のサーブ覚えるのに内緒でここ でバイトしてた」 「はぁ~?」 「このサラダ見てごらん?他のテーブルのと ちがうよね? シェフに頼んであの時と同じの作って もらったんだよ」 厨房に目をやるとシェフがガッツポーズ をしている 大学も、ソムリエも、バイトも廉は私に何も言わなかったけど 会う時間なかったはずだよね? そう言えば「付き合って」も言わず私を彼女にしてたっけ… そうだ 廉てそういう奴だったっけ…
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