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「だって……、何かしたいこととかあるのかなって。あとなんで私なの。しゃべったこと全然ないよね。」
「あー……。」
彼は苦笑いをして答える。
「でも知り合いだし。しゃべったことなくてもお互いがお互いのこと知ってて、お互いに星を見るのが好きっていう共通点があればよくない?あ、もしかして会話したくない?黙って星眺めてたいから嫌とか?だったら気にしないで、僕も何もしゃべらないし。話したいなら話しかけられたことには返すし僕もしゃべるけど。」
あくまでこっちに合わせてくれるらしい。
「まあ、しゃべらないならいいよ。でも、なんでそんな合わせてくれようとするの。普段どんな感じで見てるの?」
「僕は静かに星を見れたらそれでいいんだ。この静かな場所で。でも、隣に誰かいると安心する。」
安心、か。
妙にその言葉に惹かれた私は彼の提案を承諾し、週に二、三度の頻度で一緒に星を見ることになった。
いつ見るかはお互いのスケジュールに合わせてその都度決める。
お互いのスケジュールがなかなか合わないこともあったけど、その時はその時。
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