izuru-ya

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そう。 お姉ちゃんの…言うには。 このマンションの、この階の、左端の…空っぽのお部屋。 だれも居ないはずの、そのお部屋のドアが…その時はなぜか?…少しだけ、開いていて。 お姉ちゃん…つい、ちょっとだけ…その隙間を覗いてみたら…。 何も無いお部屋の、何も無い床の真ん中に…『たからもの』が…ぽつんと…。 私…うなずくことも、出来ないままで。 ただただ、大切なそれを…手の中に、握り締めて…。
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