恋(波乱)の始まり

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好きになったのは、好きと言われてからだった。 それが本当に好きという感情かどうかは、若い私には理解する暇もなく。 今思えば、あの時の気持ちは多分 『好きと言われて、好きに気づいた』 ではなく、 『好きと言われて嬉しかった』 のだったと思う。 恋人になる条件というのは比較的曖昧で、人間は他の動物よりややこしい考えで、ねじ曲げにねじ曲げた結果が恋なのだと勝手に結論付ける。 つまり、何を言いたいのかと言うと、 付き合ってから、「あの人の何処が好き?」という質問に答えられる人は半分より少ない。 そりゃそうだ。 付き合う前は外側しか見ていないのに、付き合って暫くしていきなり内面をさらけ出されるというのは、余りにも残酷だ。 百年の恋も冷めるというが、ぶっちゃけ若いやつなんてSEXを求めてるだけで、それを目的とした恋人ごっこは3ヶ月ともたないだろう。
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