恋(波乱)の始まり

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それを若い時に理解出来ていなかった私は、ちょっとしたきっかけで人を好きになっていたのかもしれない。 実際、きっかけなんか何でも良くて、 顔がカッコイイ(または可愛い)、スタイルが良い、性格が優しい、自分を受け止めてくれる、寂しかった時に声をかけてくれた、なんかフィーリングが合う、一緒にいた時間が長かった、この人とヤリたい、等など。 理由はどうあれ、人は人を好きになる。 相手を選ぶ権利もある。 ただ選ぶ相手はしっかりと選ばないと後悔する。 私は自分でしっかり選んでいた方だと思っていた。 「好きです!付き合って下さい!」 付き合う方法は簡単。これも人それぞれ何でもいい。 手紙で誠心誠意気持ちを伝える、直接堂々と告白する、何となくいつの間にかいい感じになったから付き合わない?と有耶無耶に伝える、現代ならLINEで様子を見ながらちょっとした駆け引きをして告白する、強引に壁ドン床ドン何でもありな俺様と付き合えよと無理やり迫る、等など。 私は直接告白された。 相手は同じクラスの田中太郎…ではなく、 前田太一(マエダタイチ) 年齢14歳 身長は低く、小柄で可愛い顔をしていた。 綺麗顔というのは好かれるのだろう。 太一は他の女子から何人にも告白されたり、言い寄られたり、スキンシップがかなり多かった。 太一本人は困っていたみたいだが、やはりそこは男子、満更でもない顔をしていた。太一ならハーレムも夢じゃないだろう。 そんな何処ぞのラノベ主人公系のカワモテの太一が私に告白をしたという事実を、私は真実味が持てず困惑していた。 「え、私?」
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