危険な生物

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「あがっ!痛っ熱!」 突然足に火の着いたタバコを押し当てられたような痛みにスタッフは足が止まる。 しかしハチは容赦なく別の個体がスタッフに針を刺し込む。 「痛っ!」 あまりに痛みにその場に伏す。 その隙にハチは次々とスタッフに近づいて止まる。そしておしりの針を突き刺し、その顎でスタッフの皮膚を噛みちぎっていく。 「痛っ!やめて!すみません!」 仰向けで倒れるスタッフの周りに30匹程のハチが飛び交い、入れ替わり立ち代りでどんどん攻撃する。 倒れたスタッフをハチはおしりの針をさしながらどんどん噛みちぎっていく。 肉組織までを噛みちぎって、血と皮膚を丸めて肉団子を作るハチ達。 まるでそれを餌として求める様にハチ達はどんどんスタッフに集まり皮膚を噛みちぎっていく。 「居たぞ!」 別のスタッフが殺虫剤を持ってくる。そして群がるハチ達に向かって噴霧する。 白い煙がハチにかかるとハチは逃げるように一気に散っていく。その多くが途中で力つき、地面に落ちて丸まり、羽や足をばたつかせている。 しかし逃げ遂せるハチも、飛び上がり反撃を狙うハチもいる。 だが、 「いけいけ!」 スタッフ皆が四方から殺虫剤を大量に吹き付けていく。煙幕のように倒れた男性の周囲が白い殺虫剤の煙に包まれていく。こうなると反撃しようとしたハチ達も殺虫剤にやられ地面に落ちていく。 そして殺虫剤の煙が晴れた先。 「うっ!」 男性スタッフの姿は変わり果てていた。呆然半開きの白い目に額や耳から流れた血がかかる。赤や黒に陥没しその周辺の皮膚は形が無いほどに噛みちぎられて、まるで前身刃物で切りつけられた様になって、血の海に倒れていた。
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