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晃輪高校は、けっこう規模の大きな高校みたいだ。
ちょうど下校時間みたいで、深緑色のブレザーの制服を着た男女の生徒達が校門（こっちが正門らしい）から出てくる。
制服を着崩している子がほとんどいないところを見ると、校風はお堅めな感じがする。
「――ナミ先生が通ってらっしゃった高校って、どんなところでした？」
「そうだなあ……。けっこう真面目な子が多かったけど、ここほどじゃなかったかな。――原口さんの母校は？」
「う～ん、自由というかヤンチャというか。荒れては居なかったですけど、そう厳しくもなかったですね」
要するに、ごく一般的な高校だったわけだ。関西の高校って、もっとガラが悪いと思ってた（あくまで個人的には）。
「――ところで先生、今日はバイトの方は？」
「ああ。ホントは出勤日だったんだけど、友達に事情話して代わってもらったの。『取材入ったから、代わりに出てもらっていい？』って。そしたら『いいよ☆』って」
「へえ、そうなんですか。職場に事情を知ってる友人がいるって、こういう時便利ですね」
「うん……、そうだね」
〝便利〟……ねえ。彼の言いたいことは分からなくもないけど、他に言い方はないもんだろうか？
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