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遥を乗せて、自宅には戻って来た。 車中で会話なんてしねぇのは、気まずいとかではない。 話す事がねぇから話さねぇだけで、遥も同じだ。 自宅に戻れば、和馬は遥を見て、俯いたのは仕方ねぇ。 それを見てねぇ振りをして、遥と共に、リビングにあるソファに座る。 『おかえり、兄さんと遥さん』と言ったのは、俺の弟の翔太。 「裕香は?」 「すき焼きの材料を買いに行ってるよ」 それで終わった俺と翔太の会話。 それもいつもの事で、仲が悪い訳じゃねぇんだ。
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