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カケラたちの光はほのかなもので、夜空を彩るには、ちっとも足りません。
『星磨き』が磨くには、ちいさく。
『星繋ぎ』が形づくるには、いびつで。
『星置き』が掲げるには、輝きに欠ける。
すこしずつ、足りないものたち。
それはなんだか、星使いになりそこなったルナルナのようで、ほうっておけないきもちになりました。
星になれなかったカケラたちは、こうしてお月さまの下でほのかに輝いている。
地上のひとたちを楽しませることはできなくても、空をいそがしそうに駆けている星使いたちの目には、ぼんやりと白く光って見えるのではないでしょうか。
上空を駆けた星使いたちの影を見送りながら、ルナルナは思いました。
星を育てよう。
おじいちゃんといっしょに『星育て』をはじめようと、そう決めたのです。
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