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飛行船ターミナル駅の入り口にはお別れした明澄さんはいなかった。
僕が高速鉄道に向かおうとすると、柱の陰に寄りかかって下を向いている明澄さんらしき女性がいるのを見つけた。
僕が近づいて、
「明澄さん」
と声をかけると、驚いた明澄さんが涙で濡れた顔で振り向いた。
「星輝さん、どうしたのですか?」
涙を拭って話しかけてきた明澄さんに僕が、
「僕は水の惑星に帰りません。
明澄さんとずっと一緒にいたいです。」
と正直に自分の気持ちを打ち明けた。
すると明澄さんが、
「私も星輝さんとずっと一緒にいたいです。」
と気持ちを伝えてくれた。
明澄さんが僕に抱きついてきてまた泣き出してしまった。
そんな明澄さんを僕は優しくしっかりと抱きしめた。
これから明澄さんと僕はどうなるのかわからないけれど、僕はどのようなことがあっても明澄さんを決して離さないと心に誓った。
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