石の惑星

2/13
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
僕の名前は『星輝(しょうき)』、4年制の大学を卒業して旅行会社に勤めている27歳の平凡な男性会社員だ。 旅行会社で扱う商品は、国内旅行、海外旅行、宇宙旅行で、最近は様々なパッケージツアーが商品化されている宇宙旅行が人気だ。 宇宙旅行は今から7年ほど前から始まったが最近は安全性が高くなり、費用面でもセレブだけでなく一般の人も気軽に行けるように価格が抑えられている。 僕の住んでいる水の惑星は、銀河系の恒星であるペルセウス座29番星の第3惑星で、ペルセウス座29番星は内側から火の惑星、砂の惑星、水の惑星、石の惑星、氷の惑星の5つの惑星がある。 火の惑星は29番星に最も近いため地表の温度が高温で、恒星のように火の塊のような惑星で人間が住むことはできない 砂の惑星も地表が高温で砂で覆われた惑星で、人間はもとより生物や植物は生存できない。 石の惑星は地表が低温で石で覆われた惑星で、酸素が薄いため生物や植物は生存していないが、人間が住むことができるように透明のガラスで覆われた巨大なドームを数多く建設している。 ドームの中には学校や会社、陸上競技場などのスポーツ施設なども多く建設されていて、ドーム間はガラスで覆われた通路を高速鉄道で移動することができる。 石の惑星にはこのようなドームが12ドームあって、住人は主に5つのドームで居住していて1つのドームには約1千万人~2千万人の住人がいるため、約8千万人の人間が居住している。 氷の惑星は29番星から最も離れているため地表の温度が低温で氷で覆われた惑星で、この惑星も人間はもとより生物や植物は生存できない。 僕が住んでいる水の惑星は地表の温度が-10度~+40度で酸素も多く地表の8割を水で覆われているが2割の地表は水で大陸に分断されていて、土と石があって多くの木々や植物、昆虫や動物が生息している。 1つの大陸には約1億人~5億人の住人がいて、人間は大陸に学校や会社、陸上競技場などのスポーツ施設を数多く建設していて、大陸間は船や航空機で移動することができる。 水の惑星にはこのような大陸が6大陸あって、約18億8千万人の人間が居住している。 水の惑星は地軸が傾いた状態で自転しながらペルセウス座29番星の周りを公転している。 水の惑星には時間という概念があって水の惑星が1自転するのは24時間で、約12時間はペルセウス座29番星側を向いて光に明るく照らされる昼間、約12時間はペルセウス座29番星の裏に隠れて暗くなる夜となる。 また水の惑星には年月日という概念があって1年は16ヶ月、1ヶ月は40日のため、水の惑星が1公転することを1年と定めていることから、1公転は16ヶ月であり、640日でもある。 水の惑星は地軸が傾いた状態で公転しているため、春、夏、秋、冬と呼ばれる四季があり、1月~4月を春、5月~8月を夏、9月~12月を秋、13月~16月を冬と定めている。 水の惑星の上半星に住んでいる僕にとって、春は木々や草花が新芽を出す季節、夏はペルセウス座29番星の光が強く降り注ぐ暑い季節、秋は木々や草花が枯れる季節、冬は雪が降る寒い季節となる。 5月~8月の夏の季節は、学校はもとより会社によっては1ヶ月の夏休みを取得することができる。 旅行会社はこの時期繁忙期だが入社して5年になる僕は、勤続5年の休暇として特別に2ヶ月のリフレッシュ休暇を取得することができるため、僕は7月~8月の2ヶ月間休暇を取ることにした。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!