石の惑星

「星輝さんが滞在中に食料とか身の回りのものが必要になったら、このショッピングモールで大抵のものは手に入ると思います。」

と明澄さんが丁寧に教えてくれた。

会議の時は気が付かなかったけれど実際に会った明澄さんは、笑顔がかわいらしくて明るくて僕に対して親切丁寧に接してくれてとても好感が持てた。

日が暮れて明澄さんが僕をホテルに案内してくれる時、僕は明澄さんに声をかけてみた。

「今日の仕事はまだ時間がかかりますか？

　よろしければ、明澄さんの仕事が終わってから食事でもご一緒してもらえませんか？

　僕が何かご馳走します。」

すると明澄さんは、

「今日は会社に戻って片付けをするだけですので、仕事はすぐに終わります。

　私でよろしければ、ぜひお食事ご一緒させてください。」

と嬉しそうに快諾してくれた。

ホテルのロビーで明澄さんとお別れして明澄さんとロビーで待ち合わせる約束をした僕は部屋に戻って少し休憩することにした。

ホテルの部屋に入って２９番星が見えなくなると辺りは暗くなって夜になり、窓から見える夜景はとても美しかった。

４０分ほどしてホテルのフロントから明澄さんが１階ロビーに到着したと電話連絡が入り、僕は部屋を出て１階ロビーで明澄さんと再会した。

「お待たせしました。」

明澄さんが笑顔で声をかけてくれた。

「どこかおいしいレストラン知っていたら教えてください。

　明澄さんが好きなお店でいいですよ！」

僕が質問すると明澄さんが、

「そうですね、お酒と石の惑星料理が楽しめるレストランにしましょう！

　星輝さんのお口に合うといいのですが…」

と提案してくれたので、

「せっかく石の惑星に来たので、石の惑星の料理食べてみたいですね！

　ぜひ、そのレストラン案内してください。」

と僕は快く承諾した。

ホテルを出て車で１０分ほど移動したレストランは石の洞窟のような建物で、店内はお洒落な雰囲気で石の彫刻などのオブジェがある石の惑星ならではの雰囲気だった。

店内では個室に案内されて、そこは落ち着いた静かな空間だった。