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ホテルで1泊して翌日は明澄さんに観光地を案内してもらった。
観光地は主に第2ドームと第3ドームにあって、この日は高速鉄道で第2ドームに移動して石の惑星の歴史を展示した博物館や石の惑星のアーティストの絵画などが展示された美術館を訪問した。
石の惑星はもともと人が住んでいなかったが、水の惑星から移住した惑星人が開拓し今に至っている。
今の石の惑星の住人は、多くが石の惑星で生まれ育った世代だ。
「水の惑星は、美しい星なんですよね?」
明澄さんの言葉に僕は、
「僕は宇宙旅行は初めてで、宇宙船から見た水の惑星は丸くて青い美しい星でした。」
と率直な感想を伝えた。
「素敵ですね!
水の惑星に住んでみたいです。」
と明澄さんは笑顔で素直な気持ちを話してくれた。
29番星がドームの真上にきたときに、明澄さんと僕はレストランに入って食事することにした。
食事と飲み物を注文して明澄さんと僕は話をしながら待っていると、店内の明かりが急に暗くなった。
窓から29番星の光が差し込んではいるが、店の奥にいる明澄さんと僕の席は薄暗い状況になった。
すると店内放送で緊急の知らせが伝えられた。
「今第2ドームに隕石が衝突し、電気精製所に墜落しました。
ドームの破損した穴から酸素が漏れ出しています。
お客様は係員の指示に従って避難をお願いいたします。」
僕は明澄さんの指示に従って店を出て高速鉄道に向かったが、高速鉄道に近づくにつれて多くの惑星人で混雑していた。
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