序章

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「それではスタート!!!」 ちょ、ちょっと待てって! 30日間ってことは、食事とかはどうなんのよ? 「大事な事をいい忘れてましたね。食事はそこのおっさんと全く同じ食事が提供されます。 おっさんがもし出前を頼めば、その商品が... もし、自炊でもしようものなら、おっさんお手製の料理がそのまま出てくる訳です」 マジかよ! 「またお風呂、トイレ、睡眠などもオッサンと同じタイミングで行って下さい。そうしないと目を反らす行為になりますので...」 おっさんと同じ物を食べて... おっさんと同じタイミングで風呂、トイレ そして睡眠。そこまでやったら、俺がもうこのおっさんと言っても過言ではないやろ! 「大丈夫です。おっさんの就寝後はレポートをそこにあるノートパソコンにてこちらに送信して貰いますので、完全に一致とまではいかないでしょう」 いやそーゆう事じゃなくて... 「では...」 待って、まって!もう一個質問。 おっさんが起きるタイミングなんて分からへんやん!どうやってオレは起きればええんよ! 「それは大丈夫です。おっさんは寝る時は必ず電気を消します。よって消灯後は睡眠と扱い、つまり観察の範囲外とします。そして、おっさんは目覚めると共に必ず電気を点けます。すると貴方に電流が流れる仕組みになってますので、それで飛び起きるでしょう」 おぃおぃ、、、マジで言っとるんかよ。 てか睡眠はなんで観察せんでええの? 「それは... プライバシーの侵害になりますので...」 何をいまさら。 ルールがよう分からんわ! 「もし不明な点が出てきた際は、ベット横のボタンで呼んで頂ければ回答しますので... しっかり観察して借金完済に努めて下さい。ではでは、スタート!!」 そんなこんなで、摩訶不思議なおっさん(宇宙人)観察生活が始まったのであった。
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