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現在
深夜。人々が寝静まった頃
「オラッ!!」
路地裏に響いたのは骨と骨がぶつかった乾いた音。
「グッ……」
そして殴られたのであろう、唇から血を流した気の弱そうな男性が路地裏にの冷たいコンクリートに背中から倒れ込んだ。
「おいテメェ……何ナメたマネしてくれてんだ?正義のヒーロー気取りか?あぁっ!?」
先程殴った男が倒れた男性の胸ぐらを掴みながら脅す。
「そ、そんなこと……だいたい、君が女性を無理矢理連れて行こうとしてたんじゃないか!?」
「喋んじゃ………ねぇよ!!」
「っ!?」
男の言葉に反論する男性だが、聞く気などないと言わんばかりに男は男性の鳩尾を殴る。
「くっそが!テメェが邪魔しなきゃ今頃女食えてたのによ………ブッ殺すぞ!!」
苛立ちを隠せない様子で叫ぶ男。
ナンパか何かを男性に邪魔された……正確には男性が助けたのだろうが、男は完全に逆恨みしていた。
「こ、殺す!?わ、わわ、悪いのは君だろ!?」
「うるせぇっ!口開くんじゃねぇよ………さっさと死ねよ!!」
怒りを顕にしながらふりあげた拳は………
そのまま勢いよく振り下ろされた。
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