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え? 彼女と同居?
結局。
リラは結沙の家に連れて来られた。
タワーマンションの最上階。
結沙の家の隣り。
以前は会長の北斗と妻のトワが住んでいたが、今は夫婦でアメリカに移住してしまい誰も住んでいない。
結沙の家では父の結人と母の紗良、そして双子の兄の良人が住んでいる
隣は空き家になっていても、必要な家具やテーブルやソファーなどは一式揃っている。
紗良が空気の入れ替えや掃除をまめにしてくれている為、いつでも生活できるようになっている。
「ちょっと待ってて、鍵持ってくるから」
結沙は一旦家に入り鍵を取りに行った。
時間は23時を回っているが、結人も紗良もまだ起きていた。
「あら、結ちゃんお帰り。遅かったわね」
結沙の母・紗良が声をかけた。
現在58歳になった紗良だが、とても若々しくシワ1つもない。
肩まで長い髪は綺麗な黒い髪。
体系も細いままである。
「ああ、ちょっと色々あって」
結沙は食器棚の引き出しにある鍵を探している。
「ん? 何を探しているんだ? 結沙」
新聞を読んいた父・結人が声をかけた。
結人は現在53歳で社長。
頼りになるお父さんの貫禄はあるが、若々しさが強く結沙とは兄弟にのように見える。
視力がちょとだけ低下して、眼鏡をかけているがそれがまた魅力的である。
「確かここにあったよね? 」
結沙は探しながら答えた。
「何があったと言うんだ? 」
「うん・・・隣の家の鍵だけど・・・」
結人と紗良は顔を見合わせた。
「あれ、ここじゃなかった? 」
ふと、結沙が振り向くと。
結人と紗良がじーっと見ていた。
「え? 何? 父さん、母さん」
きょんとしている結沙を見て、結人はフッと笑った。
紗良はやれやれと笑っている。
「結ちゃん。彼女出来たの? 」
「え・・・」
紗良は結沙に歩み寄った。
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