38人が本棚に入れています
本棚に追加
「まったく、結ちゃんったら。女の子を外で待たせるなんて、ダメじゃない」
紗良がちょぴり怒って戻ってきた。
「どうかしたのか? 」
結人が尋ねると、紗良はちょっとだけ頬を膨らませた。
「もう、結ちゃんったら彼女の事待たせすぎているから。座り込んでいたの。ちょっと熱っぽかったから、結ちゃんの部屋で寝かせて来たわ」
結沙が戻ってくると、良人が傍にやって来た。
「結沙、お前彼女出来たのか? 」
「あ、ああ」
良人はササッと、結沙を洗面所へ連れて行った。
「おい、お前まさかもうヤッたのか? 」
「え? 」
いつもネクタイをしている結沙がネクタイをしていない。
そしてシャツのボタンが少し外れているのを見て、良人が言った。
「その格好からすると、ヤッたみたいだな? 」
「あ、ああ。シタけど」
「で、どうなんだ? 」
「え? 何が? 」
「だから、起ったのか? 」
「あ、ああ。ちゃんと反応したよ」
「マジか? 」
「うん」
「最後までヤッたのか? 」
真剣な顔で詰め寄ってくる良人に、結沙はちょっとだけため息をついた。
最初のコメントを投稿しよう!