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とりあえず勇は事が収まるまでは、自宅待機になった。
このままでは仕事ができないと判断されたのだ。
営業部長の代理として、3日後からアメリカ支社から助っ人が来る予定だ。
メールの一件で騒然となたが、お昼には落ち着きを取り戻しいつも通りの職場に戻った。
結沙は今日は外回りの為外出している。
外は秋風が吹き始めちょっと寒く感じる。
結沙が歩いてくると、とる交差点に1人の女性が立っていた。
綺麗なブロンドの髪が肩まで長い女性。
ちょっと薄着で、黒いワンピース姿でスカート丈が踝まであり黒いハイヒールを履いている。
歩いて来た結沙は、なんとなく女性を見た。
信号が青になっても渡らない女性。
すると…
女性の傍に勇がやって来た。
「え? 」
遠くから立ち止まり、結沙は様子を見た。
女性が前髪が長くて顔がハッキリ判らない。
勇は女性に何か焦って言い訳をしている様子。
女性はスーッと交差点向こうのビルを指さした。
勇は非常に驚いた顔をした。
ヒラヒラ・・・。
氷のような雪が舞い降りてきた。
「え? 雪? 」
結沙は手を広げた。
氷のような雪は、結沙の掌に落ちるとシュッと消えてしまう。
「これ、昨日の夜と同じだ・・・」
昨日、リラが「住むところがない」と言った時、同じような雪が舞い降りてきた。
掌で消えた雪は、なんとなく悲しい感じを受けた。
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