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リラは総有総合病院に運ばれた。
命に別状はないが、首に絞められた跡が残ってしまい、数週間は完治までかかると診断された。
病院を出て警察で事情徴収を受けていたリラ。
ようやく解放されたのは、すっかり夜になっていた。
首に包帯を巻いてリラが警察署から出て来た。
夜になると冷え込んできたが、リラはカーティガンは羽織っているがとても寒そうである。
「やぁ、大丈夫? 」
警察署の外で結沙が待っていた。
リラは黙ったまま俯いた。
「突然現れてごめんね。今日、たまたま総有市に用があって。帰り道で、君を見かけたんだ。なんだか、様子がおかしくて。この前の事もあったから、こっそり後をつけたんだ。そうしたら、営業部長と話していたから。これはヤバいって思って、警察に通報したんだ。間に合ってよかったよ」
リラは長い前髪をちょっとだけかき上げて結沙を見た。
「…嘘…」
「え? 」
「ずっと、着けてきていたんでしょう? 私の事」
「なんで? 」
リラはじっと結沙を見つめている。
「…判るの、嘘ついても。私…魔女だから…」
リラはフイッと、少しだけ顔を背けた。
「…嘘つかれても…心の声が聞こえるから…」
ヒューッと冷たい風が吹いてきた。
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