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定時時刻になり1日の仕事が終わる。
結沙は伸びをした。
「終わったぁ」
と、結沙はリラを見た。
リラも仕事を終わらせ帰り支度をしている。
「麻中田さん、この後時間ある? 」
勇が声をかけてきた。
「え? 部長、どうされたんですか? 」
ちょっと色っぽくニコッと笑うリラ。
「新人歓迎ではないけど、食事でもどうかと思ってね」
「まぁ嬉しい。何をご馳走してくれるんですか? 」
「そうだね、駅前のイタリアンはどうだい? 」
「駅前の? …ああ、いいですね。行きましょうか」
ニコッと笑って、リラはパソコンを閉じてバッグを机の引き出しから取り出した。
2人の様子を見ていた結沙は、何となくモヤっとしてきた。
それにちょっと引っかかった。
駅前のイタリアンは有名で、金奈市に住んでいれば誰でも知っているお店だが、リラは分からない様子だった。
だが、知っているふりをしていた。
あのアクションは何なんだろう?
モヤっとしている結沙をよそに、勇とリラは帰って行った。
部長はすぐに女に手を出す・・・
そう聞いている。
彼女は色っぽいし魅力的だから・・・。
結沙はサッと帰り支度をした。
エレベータの前で待っている結沙。
「宗田さんお疲れ様です」
同じ部署の男性社員がやって来た。
結沙が待っているのは1階行きのエレベータ。
「あれ? 宗田さん、上に行かないんですか? 」
「あ、うん。今日はちょっと用があるから」
「そうなんですね。もしかしてデートですか? 」
「いや、そうじゃないけど」
エレベーターに乗り込む結沙。
そのまま1階のエントラスを出て、歩いて行く結沙。
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