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「綺羅~! お母さんがスーパーワンワン買ってきたよ」  ふむ、犬の言葉が翻訳されるのか。これであたいの憂鬱もこのバカ長男に伝わるわけだ。 「それじゃ、散歩に行くか」  長男は、スーパーなんちゃらを耳に装着して言った。 「ワン!ワン!」  もう勘弁しろなのだ。ジョギングレベルでの散歩は辛いし、散歩コースも飽きたのだ。ソラ君に会いたい。と、訴えてみた。 「何々? あのフリフリのお洋服が着たい? そうか、そんなに気に入ったのか、嬉しいよ」  違うのだ! そんなこと、一言も言ってないのだ。 「やっぱスーパーワンワン買ってもらってよかったな。僕たちの絆は永遠に不滅だ」  パチモンなのだ。全然あたいの言葉が伝わってないのだ。  どうする? どうする? このままだと、また市中引き回しの刑に遭うのだ。 「さぁ、綺羅。お散歩の準備しましょうねぇ」  悪魔があたいの首輪にリードを取り付けた。あたいの憂鬱は尽きない。
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