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15話~親衛隊長会議~
ガチャ、とドアが開く。
「みんなー!久しぶりー!✩」
『!!...歩先輩〜!こんにちはぁ〜』
入ってきたのは書記の親衛隊長の元谷歩だ。
この人は元々図書委員で、そこで犬と本の話で意気投合して親衛隊長になってとお願いされてここに来たらしい。ものすごく親しかった。
見た目は...まぁ、顔は整っているが、この学園では普通だ。
親衛隊長になった時はものすごく反対意見が多かったが、犬の親衛隊は過激派が多かったので、それを統率したため、今ではほとんどの人に認められている。
面白くて、一緒にいると笑顔になれる...気がする。
「愛兎じゃないかー!今日も可愛いねぇー!☆」
『ありがとうございますぅ〜!今日読んでる本はなんなんですかぁ〜?』
「今日のはね....」
-------❁ ❁ ❁-------
外からタッタッタッと、慌てて走る音が聞こえる。
ドアが勢いよく開けられる。
「ごめんなさい...。遅れてないですか...?」
この人は庶務の親衛隊長、塩野梓だ。
ものすごく礼儀正しくて、朔先輩とは違った感じの綺麗系な美人だ。
庶務とはあまり関わりがなく、いきなり親衛隊長に任命されたらしい。それでも、良い関係を築けていたはずだ。
物腰が柔らかくて、人付き合いのエキスパートで、尊敬する。
「大丈夫だよー☆誰も何もする気がなかったからねー」
さっきまでずっと俺に本を説明してたやつが何を言う。
「すみませんでした」
ぺこりと頭を下げる。
『そんな...大丈夫ですよぉ〜!だって、他の人見てくださいよぉ〜』
朔先輩は剣道の素振りをしていて、碧は寝ている。歩先輩はさっきの通りだ。
「それでも...」
「もういいだろ、みんな平気だしな」
汗を拭きながら朔先輩が言う。
「へーきへーき!!」
寝起きの碧が眠そうに目を擦りながら言う。
「ありがとう...ございます...!」
ふわっと笑う。
『じゃあ、先輩方座ってくださいぃ〜!それではぁ、全員揃ったようなので、親衛隊長会議を始めますぅ〜!』
俺はみんなを見渡す。
『皆さん〜それでは報告書の1ページを.....』
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