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本棚に追加 おそらく五年前は、教団が判断し梟の耳に入れずにいたのだろう。今回は自身で処理しなければならないが、相手の思惑が何であれ、答えは当然拒否の一択だ。しかし実家の情報を握られている以上、対応には慎重を期すべきだった。
大陸に勢力基盤はないとはいえ、相手は最大の海洋国家の王家なのだから。
まずは、相手の意図を確かめなければならない。
思惑を測るように、梟は無言のまま、少し高いところにある顔を見つめる。伶俐で真っ直ぐな視線に、目の前の男が小さく息を呑んだ。その手がゆっくりと伸び、梟の手に触れる寸前で止まる。請うような眼差しの意図を確かめるべく、避けずにじっとしていると、ランドルフォの顔がぱっと輝いた。尻尾があったら、ぶんぶん振り回しているかもしれない。
五年前と変わらない。本当に、大きな犬のような王子なのだ。
「ユリウス…強く気高い、天から舞い降りた白い鳥。貴方ほど俺の心を奪った人はいない…」
無下に拒絶されることはないと察したらしいランドルフォは、両手で押し包むように梟の右手を捧げ持ち、手の甲に唇を押し当てる。冷静に観察する梟を、熱に浮かされたような目で見つめながら、元神聖騎士を探し続けてきた目的を告げた。

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