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ありがとう・・・。
手術室に運ばれ、帝王切開手術が始まった。ほどなく、おぎゃぁ、という元気な泣き声が。
ベビたん、ベビたん、無事に生まれてきてくれたんだね。。
感動のあまり、私は涙した。
「性別は、聞いていますか?」
「いいえ・・・でも、旦那さまが、きっと女の子だろう、って」
「その通り。元気な女の子ですよ」
その子の顔を見て、私は号泣した。元気に生まれてきてくれた、私のベビたん。ありがとう・・・。絶対、絶対、大切に育てるからね。
しばらくして、母と旦那さまに会った。
「女の子だって・・・元気だって・・・」
涙目のまま、2人に言った。
「ありがとう」
旦那さまも涙していた。
「よかったね、がんばったね」
母も喜んでくれた。怒られる・・・なんて思ったこと悪かったな、って思ってる。
「僕、『悠』って字をどうしても名前に使いたいんだ。一緒にゆっくり考えような」
「うん」
生まれてきてくれてありがとう、私の大切なベビたん。これからは、ベビたん、じゃなく名前で呼ぶようになるんだね。
Fin
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