ベビたん

大丈夫ですよ

翌日の産婦人科で　

「妊娠１２週ですね。こんなに薬を飲んでいるようでは、うちでは、ちょっと・・・とりあえず、エコー写真、渡しますね」

小さな、小さな、命が写っていた。

この子を守りたい、そう思った。

「どうしよう・・・？」

「とりあえず、東京のお義母さんに相談しよう」

「怒られるよ・・・」

「大丈夫、僕がうまく話す」

家に帰宅し、旦那さまが母に事実を告げると案の定、絶句された。そのあと、「どうするつもりなの？」と。

「東京の産婦人科にお願いできないですかね？精神科も併設されているような、大病院なら」

「そうね。新宿にある、あの病院なら、お願いできるかも」

ということで、翌日、２人で新宿の病院へ。

優しそうな女医さんだった。

「大丈夫ですよ。妊娠中はね、少し鬱の状態がよくなるんです。だから、薬をギリギリまで減らしてみましょう」

「そんなことして大丈夫ですか？」

心配そうな旦那さま。

「大丈夫です。あなたはそっと見守ってあげてください。お母さんになるあなたは、幸せな気持ちを満喫してくださいね。精神科もこちらで診ます」

「ありがとうございます」

ホッと一息。ベビたん、私のベビたん、無事に生まれてきてね。